【エホ研】=声援隊流 絵本の読み方研究会
絵本は絵とことばで私たちに語りかけてくれます。
初めて本に接する小さな子どもたちは、まだ絵だけを見てストーリーを読み解くことはできないかもしれません。だから、ママのお膝に乗って、いっしょに絵を見ながら、絵についておしゃべりをしたり、お話を語って聞かせてもらうことで、その楽しさに触れるのです。

聞こえにくい子どもたちだって同じ。対話を通じて絵本の楽しさを発見しなければ、本好きにはなりません。ただ、聞こえにくいということはその対話が難しいということでもあるので、もう一手間かけてあげたいものです。目で見る絵と、耳で聞くことばとをつなげるお手伝い。声援隊は、「読む」準備運動として「絵本を遊ぶ」ことを提言します。

補聴初期段階の子どもたち: 今まで音のない(音のとても限られた)世界に住んでいましたから、「音というものがある」ということに気づくことから始めます。「音がある、ということは、音のする何かがあるということだ」ということも同時に学んでほしいです。あ、これは水の音、あ、これは呼鈴の音、そしてこれがママの声・・・という風に。リトミックで「音が聞こえた!」ということを身体で表したり、高い音・低い音を聞き分ける、あるいは早いリズム・遅いリズムに反応する、といった遊びをとおして、音にいろんな表情があることを全身で感じてほしいです。

ことばが少しわかってきた子どもたち: もうお話の楽しさを知っていて、もっともっといろいろなことをわかりたいと思っている頃。ならば、絵本に出てくる動物やものの名前をあらかじめ知っていれば、さらにすんなりとお話に入っていけますね。そのため、「たかが」絵本を読むだけにしてもちゃんと「予習」をします。生活の場面でそれとなく、出てくる語彙を導入しておいたり、知っていることばならそのイメージを膨らませてあげる、といったことが予習になります。リトミックでは、音楽で場面の雰囲気を表現したり、登場人物の気持ちを表したりしながら、まるで演劇をするようにお話のストーリーを「なぞる」という作業を楽しみましょう。音楽をきっかけに、思い切って自分の声を出してみるのも楽しいかも!

会話が楽しめるようになった子どもたち: 絵本はすでに「会話のきっかけ」という役割になっているかもしれませんね。関連したことがらに言及することで語彙を膨らませたり、知っていることばのより複雑な意味や似通った言い回しを使って知識の厚みをつけてあげることができます。適切な質問をして自分で考えさせることも大事になってきますね。「どうして?」や「次はどうなると思う?」といった質問によってストーリーをより深く理解したり予測させたりするのもこの時期の大事な課題です。ことばになっていない部分に気持ちを向けることで「行間を読む」、また「これ、どんなおはなしだったっけ?」と聞くことで理解した内容を「自分のことばで伝える」、「〜ちゃんだったらどうする?」と「自分の想像を働かせる」など、話の広げ方は無限。字を読めるようになり、自分で本を読むようになる時の「読書力」に、この積み重ねが活きてきます。

どの段階のお子さんでも、だいじなのは絵本を楽しむこと。絵本を共有する時間を楽しむことです。ひとしきり「絵本を遊ぶ」ことをしたら、締めくくりに「読み聞かせ」をしてあげましょう。読まれることばの表情にじっと耳を澄ます、その体験もまた、大事な成長の一歩です。

ですから【声援隊流 絵本の読み方】は、 いわゆる「読み聞かせ」ではなく
◎ 絵本をとおして時間を共有する/対話することを楽しむ
◎ お話に出てくる音/繰り返しのフレーズ、音の醸し出す雰囲気など、【音】を楽しむ
◎ ストーリーを体験すること(なぞること)を楽しむ
◎ 異なる年齢/聴能の子どもたちとの交流の中で、それぞれが自分の次のステップを見いだす
× (印刷してある)文字を追わない
× (これくらいはできてほしい、という)教科書にしない
× 数をこなそうとしない(同じ本を2ヶ月続けて読んだっていいのです!)
をモットーとして、絵本を遊んでしまおう!という試みです!
みなさんも「自分流絵本の読み方」をおもちでしょう? ぜひお互いのアイディアからも学びあいましょう。私たちはそのきっかけ作りにうかがいます。
【いっしょに体験・いっしょに感動・いっしょに言語化】ワークショップ
体験ワークショップ
タイトルそのまま、親子で体験し、感動を共有したら、すぐにいっしょにことばにしましょう。
お子さんの心に焼き付いた瞬間を絵日記に描くことで、
・ことばで言えないお子さんもお話をおねだりできます。
・何度もそのことについてお話しできます。
・感じたことがことばと結びついていくのを助けます。

ワークショップでは、たくさんの仲間といっしょに
・体験する前の予習でワクワク感を高めるコツ
・体験しながらのことばかけで、からだの感覚とことばを結びつけるコツ
・お子さん目線でキラッと輝いた一瞬を切り取るコツ
・絵日記をつけながら/見ながら、記憶とことばを結びつけるコツ
を学びます。
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声援隊について
難聴があっても聞いて話せる子に育てたいと願う全国のご家族が中心となり、医療や療育の専門家を巻き込んで難聴児の明日を考えるグループです。